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Lord of Magic Championships 2004


ロチェスタードラフト解説:第 2 ドラフト・第 1 ポッド

Written by 吉川祐輔

10 月の大型エキスパンション発売直後は、新たなドラフトアーキタイプが気になるところだ。色のみにしたがって漫然とドラフトしても、なかなか好結果は望めない。アーキタイプを知り、それに従ったカード選択をしていくことが上達への近道と言えるだろう。

本稿では、ドラフトラウンド全勝を果たした三田村の第 2 ドラフト・第 1 ポッドでのピックを追いながら、黒系ビートダウンというひとつの形を探ってみたいと思う。

ドラフトのピック譜も参照していただきたい。

着席順は以下のとおり。

  1. 浅原
  2. 八十岡
  3. 秋山
  4. 三田村
  5. 有田
  6. 細野
  7. 熱田
  8. 山崎

第 1~8 パック(序盤戦)

「とりあえずはビートダウンをやりたかった。長引かせたくないので」というのが当初からの予定だったという三田村。《伝承の語り部/Teller of Tales》(浅原)→《血に飢えた大峨/Bloodthirsty Ogre》(八十岡)→《虚飾の道の神/Kami of the Painted Road》(秋山)に続いて、《火の咆哮の神/Kami of Fire's Roar》との選択で《つぶやく神/Gibbering Kami》をピック。黒はコモンのカードパワーも高く、2 つ上と被りはするが悪くない位置だろう。返しでも《死呪いの大峨/Deathcurse Ogre》を取り、黒を印象付けておく。

次パックで《手の檻/Cage of Hands》を取っているのだが、これはミスだったとは三田村の弁。「素直に《つぶやく神/Gibbering Kami》で良かった」と振りかえる通り、上の秋山の動きが白青らしいこの時点では得策ではなかった。

続く第 3 パックの 2 手目では《桜族の長老/Sakura-Tribe Elder》を選択している。ここでは黒い有力なカードがあまりなかったのに加え、「周りが誰も緑をやりそうになかった」ための選択だったようだ。この辺りではまだ色を決めかねている印象。

自らのパックで《野太刀/No-Dachi》を入手後の第 5 パック、折り返しで《呪われた浪人/Cursed Ronin》《刻みを継ぐもの/Burr Grafter》を入手するが、この時点で下の有田が《南の樹の木霊/Kodama of the South Tree》から緑を始めたため、より黒に比重を置いていくことになる。

黒と組む 2 色目はなんでも良かったというが、第 7 パックで《霜投げ/Frostwielder》を入手。最終的には、黒の濃いデッキにこれら赤のカードをタッチさせた構成になることに。

アーキタイプを意識しながら、余裕を持たせている印象の序盤。この時点での色配列は大まかに以下の通り。

  1. 青赤
  2. 黒白
  3. 白青
  4. (三田村)黒+赤白
  5. 緑赤
  6. 白青
  7. 緑赤
  8. 白黒

第 9~16 パック(中盤戦)

《鼠の殺し屋/Nezumi Cutthroat》《欠け月の神/Kami of the Waning Moon》《血塗られた悪姥/Wicked Akuba》と、徹底して軽いクリーチャーを集めていく三田村。《降る星、流星/Ryusei, the Falling Star》こそ上の有田が取ったが、「(有田が)協力してくれたから」との三田村の言葉通り、黒のカードが順調に集まっていく印象だった。

Lantern-Lit Graveyard

筆者が驚いたのは三田村が自らの開封パックで《灯籠の灯る墓地/Lantern-Lit Graveyard》を初手でピックしたことだ。たしかに他の選択肢はせいぜい《目覚めの悪夢/Waking Nightmare》くらいしかないが、それでも「初手で土地」は勇気のいることだと思う。そのことについて三田村は、「自分のデッキには《目覚めの悪夢》は絶対入らない。それよりも、パンプクリーチャー(《呪われた浪人》《血塗られた悪姥》)や(赤マナを 2 つ必要とする)《霜投げ》も入ってるし、その強さを引き上げる土地の方が必要だと思った」と説明してくれた。なるほどうなずける考えだ。

見た目のカードパワーと自分のカードプールに加わったときの差を見極めること。それがアーキタイプドラフトの肝だと思うが、それが端的に現われている一文だと思う。

続くパックでは、折り返しの位置で《影の舞い/Dance of Shadows》《御大将の兜/General's Kabuto》を入手。特に後者は「装備コストも軽いし」良い働きをしていたのが印象的だ。

中盤を終えての色の配置は以下の通り。

  1. 青赤
  2. 黒白
  3. 白青黒
  4. (三田村)黒赤
  5. 緑赤
  6. 白青
  7. 緑赤
  8. 白黒+青

第 17~24 パック(終盤戦)

2 つ上の八十岡が黒なのは折り込み済みとしても、上の秋山がときおり黒カードに手を出してくるのが想定外とはいえ、軽量クリーチャーを中心に安定したドラフトを展開していく三田村。その代償として除去が少なくなってしまうものの、最後の最後で《引き込み/Pull Under》を入手できたのは収穫といえよう。

強烈なカードこそないものの、非常にまとまったデッキが完成した。リストは以下の通り。

6-0 Winner Deck - Mitamura Kazuya / LoM2004 2nd Rochester Draft
 1  血の語り部/Blood Speaker
 2  呪われた浪人/Cursed Ronin
 1  つぶやく神/Gibbering Kami
 1  内臓捻りの鬼/Gutwrencher Oni
 2  欠け月の神/Kami of the Waning Moon
 3  鼠の殺し屋/Nezumi Cutthroat
 1  鼠の浪人/Nezumi Ronin
 1  悪逆な大峨/Villainous Ogre
 2  血塗られた悪姥/Wicked Akuba
 1  燃えさし拳のずべら/Ember-Fist Zubera
 1  霜投げ/Frostwielder
 1  かまどの神/Hearth Kami

17 Creatures 1 御大将の兜/General's Kabuto 1 野太刀/No-Dachi 1 師範の占い独楽/Sensei's Divining Top 1 影の舞い/Dance of Shadows 1 引き込み/Pull Under 1 霊魂の奪取/Rend Spirit
6 Spells 10 沼/Swamp 6 山/Mountain 1 灯籠の灯る墓地/Lantern-Lit Graveyard
17 Land 40 Total Cards

0 Sideboard Cards

皆様のドラフティングの参考にしていただけると思う。

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